浅野研究所の成形機の特長の一つである中赤外線クイックレスポンスヒーターは、真空・圧空成形機で熱可塑性プラスチックシートを加熱するために自社開発されたヒーターシステムだ。一般的に使われているセラミックヒーターは500℃まで昇温するには10分必要だが、クイックレスポンスヒーターは10秒で昇温できるという約60倍の昇温応答性を持ち、昇温時間が短いため省電力化にも貢献する。この高応答性を利用した機能としてプラスチックトレー用成形機に多く使われる「シート温度補正」があり、シート温度に合わせてヒーター温度を制御する。

同じく「シート温度制御」は厚物や複合材などのシート加熱に使用される機能で、シート表面の過加熱を防ぎながら、シート内部を速やかに加熱することができる。
また、ヒーター１個ごとの出力調整ができるシステムであり、シート温度分布を均一に調整できるほかに、製品形状に合わせた意図的な加熱分布調整が可能である。