今まで食材を入れるためのパッケージは、電気を通さないものだったが、2007年に「電気を通しながら食材を冷蔵・冷凍することで食材の分子を傷めず保存が出来て鮮度維持が保たれる」ことが分かり、電気を通すパッケージの開発がスタートした。
睦化学工業は、冷凍技術の延長で「Ｋ︲３︲Ｂ」と言う半永久的に帯電防止が保持出来るパッケージの商品化に成功。同製品は、帯電防止剤（界面活性剤）を練り込んだ従来型の帯電防止包装とは異なり、高分子型帯電防止剤を使用しているため、帯電防止性能が環境湿度による影響を受け難く、保管時間の経過と共に減衰することがない。

食材メーカーや鮮度保持食材メーカーではパッケージの静電気が原因で、製造ロスやパッケージ後のシール不良などによる保存期間中のロスがあるとのことで同製品をテストとして持ち込んだ所、好評を博した。
食品分野においては少し明るい兆しが見えてきたが、産業・工業分野は弱い部分もあり、まだ未開拓の分野である。しかし、2016年12月の粉体工業展で展示して以降、工業分野や農業分野においてもパッケージの静電気に悩まされていることが徐々に確認されており、需要増加が期待できる。