食品関連排水などの汚泥脱水用途において、低含水率と脱離液の回収率とのバランスを求める機器が必要とされ、よりオペレーションが良くメンテナンス性に優れた装置が求められている。
研電社では、このようなニーズに応える汚泥脱水機を提供している。
同社の楕円板型固液分離装置「スリットセーバー」は、対象物が凝集剤によりフロック形成された後、同装置に流入される。楕円板の回転により目詰まりを解消。さらに楕円板群の上部にエアシリンダ付圧搾傾斜板を設置することで、含水率の低下を実現。また安定した処理量により機械サイズに影響することで設置面積がどう処理量の他機種と比べコンパクトである。イニシャルコスト面でも優位性がでる。

原水は定量で流入するため、処理量がほぼ一定で、原水槽の濃度変化が生じる際には、凝集剤の吐出量調整や凝集反応槽撹拌機の速度変化を行い稼動調整することで連続的に安定して処理ができ、目詰まりを抑制するセルフクリーニング効果により他装置が多用する洗浄水を必要としない。メンテナンス性においても従来装置は密閉式のため、装置を解体してメンテナンスをする必要があったが、同装置はオープン型のため目視で確認でき、交換の必要がある部品のみを取り外してメンテナンスができる。さらに構造もシンプルで駆動装置は楕円板を回転する１台のみのため、維持管理は容易で費用も安価である。

同社は排水処理に留まらず、生産設備における固液分離や生産物の搬送等にも適用拡大を図っていく。