川崎製作所は、旋盤やマシニングセンタの高精度機械加工で、航空機エンジン部品・半導体製造装置部品・医療機器部品の金属精密加工を行っている。得意製品はメタルシールに代表される、薄肉、高精度リング部品の金属加工。メタルシールとは、高温、高圧、超高真空、極低温などの過酷な条件下で確実な密封性を発揮する部品で主に航空機エンジン、宇宙ロケット向けのメタルシールで製作・供給実績がある。加工対象は幅広く、ステンレスはもちろんインコネルやルネなどの高硬度な耐熱合金のメタルシールや、アルミなどの軽金属も対応可能。

極限の精度で試作から量産まで

MULTUSなどの５軸複合加工機を駆使して機械加工を行い、寸法公差で0・02㎜以下の精度や、幾何公差で0・05㎜以下の精度、板厚2㎜以下の薄肉、複雑形状など、幅広い加工領域を高精度でカバーできることが同社の強みである。また、試作1個～量産1000個以上のオーダーまで柔軟に対応できる体制を整えている。
　2020年からはセンシングとAIの研究開発にも取り組んでおり、オンリーワン企業として他社がマネできない技術を創造し続け、モノづくりの国際競争力向上に貢献していく。