アメナテックの連続自動処理型ビード＆フューズサンプラ「ＡＴ–５５００」は高周波誘導加熱を利用した、蛍光Ｘ線分析用ガラスビード作成と、ＩＣＰ／ＡＡ分析のアルカリ融解処理を行う無機試料前処理装置。

２個の加熱コイルと50個セットできる試料台の間をロボットアームが行き来して、設定した処理条件で試料を自動で加熱処理する。プログラムコントローラ機能を内蔵しているため、加熱時間、温度、揺動を自在に設定でき、システム全体の進捗状況を画面表示される。２kWの出力でも高温加熱できる効率の良い構造になっており、加熱コイルは外気より保護されているため、発生する燃焼ガスなどに腐食されない。そのため、コイルの消耗が抑えられ、安定した利用が可能。また、ルツボの底面と側面から同時に効果的な加熱を行うため、溶解ルツボ内部の温度ムラがなく、難溶融元素を確実に熔融する。熔融時の試料と溶剤の混合は、独自の揺動回転機構により、均質なガラスビートを作成できる。

熔融ルツボは規定の白金ルツボだけでなく、ジルコニウム・ニッケル・黒鉛なども使用することが可能なため、多目的な加熱装置としても利用できる。