アドバンスドナレッジ研究所（東京都新宿区）は、ＣＦＤ（数値流体力学）を活用した環境シミュレーション「ＦｌｏｗＤｅｓｉｇｎｅｒ」の次世代版へのバーションアップを進めるべく、新たにソフトウェア間でＢＩＭデータを直接受け渡す「ＳｉｍｐｌｅＳｉｍＬｉｎｋ」機能を開発し、福井コンピュータアーキテクトが提供するＢＩＭ建築設計システム「ＧＬＯＯＢＥ２０２２Ａｒｃｈｉｔｅｃｔ」とのダイレクト連携を実現した。工数の大幅な削減により、空調・換気シミュレーションを数十分で可能にするなど、ＣＦＤ解析の超高速化を実現し、設計での使いやすさを大幅に向上した。

ＢＩＭソフトと双方向ダイレクト連携

膨大な設計データからＣＦＤ解析に適した簡易形状モデルを自動的に取り出してシミュレーションし、検討結果をＢＩＭに戻す。ＳｉｍｐｌｅＳｉｍＬｉｎｋの共通フォーマットを介してデータを交換するため、ＩＦＣ連携以上に解析に適した形で利用でき、圧倒的速度での解析を可能にする。

また、ダイレクト連携と並行して取り組むのが、「設計自動化」への貢献だ。大手設計事務所やゼネコンは、使用している設計ソフトと関連ソフトを連携させているが、ベンダー側では各社独自のシステムに合わせてソフトを連携させる必要がある。そのため、ＢＩＭデータをソフト間で連携する仕組みをベンダーが提案することで抜本的な改善につなげていく。