冷凍機に充填する冷媒はフロンガスが主流だったが、オゾン層破壊や地球温暖化の原因と判明。国際条約で種類ごとに廃止や段階的削減が義務付けられ、環境省も補助金を設け自然冷媒冷凍機への転換を後押ししている。

日本熱源システムでは自然冷媒の一つであるＣＯ２を冷媒に用いた冷凍機「スーパーグリーン」を２０１６年に製品化。ＣＯ２冷凍機は夏でも涼しい北欧やスイスから普及が始まったが、日本熱源システムでは猛暑の日本での安定運転はもちろん、従来のフロン機に比べて大幅な省エネ性を実現。圧縮機をインバータ制御し気象条件に応じた最適運転により、フロン機に比べて２０～４０％の省エネを実現している。また空冷式とすることで、冷却水が不要で、災害時の断水にも左右されない強みも持たせた。

さらにＣＯ２冷凍機の排熱を利用して温水の生成、荷捌き室の除湿、ユニットクーラの除霜用ブラインを昇温するシステムも開発。総合的な省エネシステムとして導入事例が増えている。

標準形は冷凍冷蔵倉庫や物流センター、ＦＦシリーズは冷凍食品工場のフリーザー、ブラインチラーは製氷工場や食品会社のプロセス冷却用となっていて、用途に応じた多様な機種をラインナップ。エネルギー費が高騰する中、高い省エネ性と環境性を両立する同製品の導入は検討に値する。