モノづくりをするためのモノをつくる企業

富山市町村に拠点を構える本田精密工業は、1980年に創業し、産業用のドリルやエンドミル、リーマーなど切削工具を製造。旅客機や自動車などの製造に欠かせない〝特殊精密工具〟を製造・再研磨するプロフェッショナルとして、最新設備と職人技を活かしたミクロン単位の〝ものづくり〟を行っている。

切削工具のプロだからできる完全オーダーメイド

同社はオリジナル工具の発注に対応できる高い技術力が強み。プロファイル研削盤などの最新の工作機械を揃えるとともに、職人の技で刃先などの繊細な仕上げを行い、あらゆる用途に最適な切削工具を顧客の立場にたって供給している。また、受注を受けてから設計・加工・検査、納品に至るまで、徹底した品質管理のもと、高い精度に裏付けられた高品質な切削工具を生産。

精密工具で航空機製造支える

現在の主力は航空機大手ボーイング社の中型旅客機「787」の製造に使用される専用工具の製作。軽量化のために同機に多く使用されている炭素繊維複合材は加工が難しく、工具にも高品質が求められる。同社の技術が評価され、16年から量産体制に入っており、これに合わせて生産力を上げて安定供給に努めている。18年に検査室を新設し、今年は17年に稼働した第四工場を増築した。今後も高品質の精度を実現するHONDAブランドを広めていく。