金属材料よりも比強度、比弾性率に優れた軽くて強い材料

TIP compositeはCFRP（炭素繊維強化プラスチック）の成形・加工メーカー。「軽量」「高強度」「高剛性（たわみにくい）」という機能性を兼ね備えたCFRPの強度は鉄の10倍、弾性は7倍にもなることから金属の代替素材として注目を集めており、半導体搬送装置をはじめ、航空宇宙から医療機器、FA、産業ロボット自動車など様々な分野で使用されている。

半導体搬送装置の部品としてCFRPは、鉄やアルミなどの金属材料よりも比強度、比弾性率に優れ、軽量、低熱膨張率、振動による変位が少なく、高い振動減衰性能を保有している。また、耐腐食性、高耐疲労性、必要な方向に必要な強度を確保できる材料設計というメリットがある。部品設計段階から同社が培ってきた複合材に対するノウハウでFEM解析を用いた結果をもとに設計を進めることができる。

液晶ガラスや半導体ウエハの搬送に関連する部品をCFRPにすることで、金属で発生してしまう歪み・たわみが低減され、速く・精確に・スムーズに安定した搬送を行うことができ、装置の高寿命化に貢献している。

同社は「カーボンで半導体の生産タクトを短縮」を掲げ、深い知識と経験によりCFRPの様々な機能を持つ装置部品を提供する。

■軽量で比強度に優れているため、製造ラインの省力化を実現。エネルギーコスト低減によりCO２排出量の削減も可能。
■振動減衰性に優れ、搬送装置において高速化かつ高精度により生産性が向上する。
■熱膨張率が低く、高温下でも機能的特性の低下が少ない。
■X線透過性に優れているため、少ない照射量・被曝量で鮮明な画像が撮影可能。