1928年、創業者 沖原辨治が国産初の低圧空気噴霧式重油バーナの開発に成功し、〝大阪重油炉製作所（ボルカノの前身）〟を興して90年、ボルカノはバーナ燃焼技術とその関連エンジニアリングをコアとして広く産業界に貢献してきた。
　例えば、船舶分野へのLNG燃料活用では、これまで30数年間にわたり150隻以上のメインボイラ用バーナとして納入され、FPSO、FSRU等のオフショアー分野へも採用が拡大しているLNG船向け主ボイラ用オイル／ガスコンビネーションバーナが挙げられる。

LNGタンクのボイルオフガスを燃料として利用し、オイル燃料との混焼やガス専焼が可能で、優れた負荷追従性能、高負荷燃焼性能、省エネルギー、環境負荷低減を実現している。また、きれいな海を守るために開発された廃油・ビルジ濃縮装置はこれまで30年にわたり日本国内の主要フェリーに納入されている。限られた運航スケジュールの中で廃油やビルジ処理作業にかかる手間や陸揚げ費用を大幅に削減、省力化に貢献するとともに、廃油を含む廃水、船底に溜まるビルジ水の中から、水分を低温で蒸発させ大気にやさしく放出することで環境負荷低減を実現している（船外排水ゼロ）。

陸上分野で培った技術（重油、軽油、ガス、水素、副生油など様々な燃料への対応、廃液、廃ガスなどの焼却）で、船舶分野でも次々と新たなニーズに対応してきた同社は、「高効率」「省エネルギー」「低環境負荷」へのさらなる貢献が期待されている。