紙素材加工製品の製造販売を展開しているスバルは、ミドリムシの特有成分パラミロンを原料とするパラミロンナノファイバー事業に本格参入する。ミドリムシ（ユーグレナ）は、動物と植物両方の栄養素（59種類）をどちらも保有しており、その豊富な栄養素から健康・食品・エネルギーなど他分野の産業で活躍が期待されている。

ユーグレナを活用したナノファイバー生産技術の確立

同社は、宮崎大の林雅弘教授が発見した、増殖性がよく培養効率の高い新規株を使用し、導入した屋内培養設備での生産体制を構築。天候に左右されることなく24時間培養できることで大量生産を可能とし、コスト・工程面において優れている。ユーグレナから取り出したパラミロンはナノレベルでの繊維の均一性が高く、アスペクト比が3000で表面積が大きいと特長を有し、多くの製品に活用できる〝夢の素材〟として期待を集める。
7月から試供品提供を開始し、2020年度中に月産5トン、生産能力増強を進める予定だ。