伸光製作所は、住友金属鉱山グループの会社として、主に電子回路基板の開発、製造、販売を行っており、両面板、多層板、高密度配線板（ＨＤＩ）の提供をグローバルに展開している。また国内生産のみならず、顧客のニーズに応じた海外ＯＥＭ先を活用して調達・販売も行っている。長年培って来た信頼と実績のもと、試作・量産製造までを一貫生産することで、高品質・高信頼性・低コストを実現している。

同社は、数十ミクロンレベルの極薄材料のハンドリング技術とビルドアップ技術により薄く高密度なプリント配線板を提供している。また独自の穴加工技術を開発し、微細・高精度であり、複雑な形状にも対応する自由度の高い加工を実現した。

開発中の「ＭＳＡＰ」は、極薄銅箔の上にめっきで配線を形成する技術であり、回路の細線化に有利な工法である。これにより製品の小型化が可能となる。従来は、全面銅箔から不要な銅部をエッチングで除去する工法であるが、ＭＳＡＰは必要な部分にめっきで銅を積み上げて配線を形成する為、従来工法に比べ資源を有効に活用できる工法である。同社は、ＭＳＡＰ技術を用い、環境へ優しい高密度・高信頼性のプリント配線板を提供する。