石崎プレス工業は薄板の絞り加工を中心に、リチウムイオン電池等の小型電池用部品の他、各種電子部品、自動車関連部品等を生産。創業90年を超える経験・蓄積とデジタル技術の活用による金型設計・製作等を基に、０・１㎜程度のオーステナイト系ステンレスでの異形状の深絞り等、難易度の高い製品を多く生産している。また、困難とされるステンレス深絞りの加工油の非塩素化も、環境対応から着実に進めている。

同社が開発した高速温間絞り工法は、従来の温間絞り工法の課題であった低生産性を飛躍的に向上させる技術として、日本塑性加工学会から技術開発賞（中小企業）、素形材センターから素形材産業技術賞奨励賞を受賞している。この技術開発を含め、大学・公設試等との共同研究等、産学連携に積極的に取り組んでいる。

同社は、順送とトランスファ各１００台超を保有する業界屈指の生産能力を持ち、ＩＡＴＦ１６９４９認証の高水準の管理システムにより、高品質と高生産性の量産体制を構築している。海外取引は売上の６割を超え、グローバルな活動を展開している。また、韓国に製造拠点を持ち、ＢＣＰの対応力も備えている。