電気めっきの膜厚は、槽構造、製品形状、遮蔽、治具、電流値、攪拌等の多数の因子が複合し、最適な条件を求めるには長年の経験や多くの実験を要する。「膜厚案内人」は、電解槽の電流分布を導体の定常電流場の問題に帰着させ、ＦＥＭにより解析を行い、電解槽の二次電流分布を求めることができる。さら膜厚や過電圧など電解槽内のデータも得られる。電気めっきの膜厚分布の均一化や電気防食の最適設計など電気化学の広い範囲で活用されている。

めっきは槽に複雑形状の製品が多数個配置され、これの丸ごと解析は四面体で数千万要素となることもある。長年市場で鍛えられ改良されたソフトは、この大規模問題を大手ＣＡＥベンダーのソフトと比較し１／３〜１／２の短時間で解き、ユーザーに高効率でコストパーフォーマンスが良いと好評である。計算の信頼性は、設定する解析パラメータで決まる。解析パラメータを得るには電気化学測定が必要で、この測定は習熟が求められる。同社の経験豊かな技術者の測定は、信頼性が高い。

同社には計算科学とめっき技術を展開する技術者が在籍し、高度で信頼性の高い解析サービスや電解槽のコンサルティンも提供している。困難なめっき製品の開発に計算技術を適用するには電気化学の知見も不可欠で、これらの技術を高度に提供できる同社は貴重である。